「青少年インターネット規制法案」でネットはどうなるの?
2008年04月23日23:32
一時下火になったかと思った「青少年インターネット規制法案」のお話なのですが、ここに来て、ヤフーとマイクロソフトと楽天などが共同で「反対」を表明した事で、にわかにまた盛り上がってきました。

私ごときが議論に参加しても情勢は変わらないと思うのですが、GIGAZINEさんのエントリ(「青少年インターネット規制法案」が成立すると、日本のネットは完全に死ぬ)を読んで、以前の私のエントリに似てる気がして、ちょっと待って欲しいような気がしました。

「何故政治にネット規制反対派の声が届かないのか?」という問いに対する管見 − I@K accelerated: hatena annex, bewaad.com
↑このエントリは読まれた方が良いのではないかと思います。


そして、私の今の意見を述べたいと思います。
1.法案には反対です。
2.正確な情報をみんなでシェアするべきでは?
3.どこからインターネットがダメになっていくのか。
4.利害関係が一致するインターネット関係者は協力すべき。


1.法案には反対です。

私は法案には反対です。
青少年のための規制についての意見を見てみた

インターネットは利用する人の使い方によって、悪いツールにもなるし、良いツールにもなります。犯罪に巻き込まれる人もいますが、一方で、インターネットがあったからこそつらい状況を乗り越えられたという人もいます。
規制すれば全て解決というわけではありませんし、規制によってよりどころを失ってしまう青少年もいると思います。

法律による、政府による規制は最後の手段だと思います。
軽々しく決めて良いものではないと思っています。


2.正確な情報をみんなでシェアするべきでは?

法案に反対だからと言って、私は、反対派の方の意見を全面的に支援するというわけではありません。
特に法制化を推し進める議員さんへの個人攻撃は、見ていて不快だし、何の効力も持たないと思います

青少年インターネット規制法案」に反対する人は有権者全体からすれば、マイノリティであるということを自覚しないことには話は進まないと思います。

インターネットが絡んだ青少年の事件が起こるたびに、大多数の有権者は「インターネットなんて無ければ良いのに」と思っていると思います。
その大多数の有権者の人たちを動かさないことには、議員の方の個人攻撃をしても、インターネットの心証が悪くなるだけで、何の効果もありません。議員の方への個人攻撃は即刻止めて、大多数の有権者の方に、政府によるインターネットの規制がいかに有害で、コストに見合う結果を出せないかを知らしめるのが得策ではないかと思います

それにはまず、「青少年インターネット規制法案」に反対の人たちが、正確な情報をシェアすべきだと思います。

徒に、個人のブログでも有害情報を流せば懲役刑の対象になるとか、そういうデマ情報を流さないことが必要だと思います。

早急にヤフーとかが中心になって、弁護士などを中心としたチームを作り、法案の現在の案でどのような影響がでるのかを事細かに分析し、正しい知識を公開して、シェアすべきだと思います。

また、技術的にフィルタリングの抜け道があるのなら、それも正しい知識をシェアすべきです。抜け道がいくらでもあるということになれば、政府が無駄なお金を使って無駄な規制をするということですから、それは有権者の支持を得られる可能性がある最大のポイントだと思います。

不正確な情報でインターネットを見てる人を煽っても、インターネットを見てる人にすら正しい情報を伝える事すら出来ないのに、インターネットを見てない有権者にどうやって正しい情報が伝わるのですか?
まずは正しい情報をシェアすべきではないでしょうか。


3.どこからインターネットがダメになっていくのか。

GIGAZINEさんは「『青少年インターネット規制法案』が成立すると、日本のインターネットは完全に死ぬ」と書いていらっしゃるのですが、私には煽りに見えます。
どこからどのように死んで行くのでしょうか。そのビジョンが見えません。

まずは、ヤフーなどが中心になって、どれだけのインターネットサイトが規制される可能性があり、どのようにインターネットの規制が広がって行くのかシュミレーションしてみるべきだと思います。
そして、それをインターネットを通じて伝えるべきではないでしょうか。

法案ではパソコンメーカーにフィルタリングソフトのインストールを課すので、法案が通ってしまえば、数年後にはフィルタリングソフトが搭載されたパソコンだけが店頭に並ぶ事になるでしょう。
家庭によっては、大人もフィルタリングが掛かったまま、インターネットを閲覧する事になると思います。それがどれだけの規模になるのか知りたいものです。
そして、それによって、どれくらいのサイトがフィルタリングされるのか。

一番打撃を受けるのではないかと私が危惧しているのは、インターネットで活動している広告業界です。
フィルタリングソフト搭載のパソコンが出回れば、少なからず表示されない広告は出てくるでしょう。規模によってはかなりの減収になる広告もあるかもしれません。
また、「当サイトは月○○○万PVです!」と謳って広告を募集しているサイトは、コンテンツによっては、PVが減る可能性があるかもしれません。

こうした広告収入の減少は、インターネット業界を根底から揺さぶりかねません。インターネットは広告収入によって成り立っていると言っても過言ではないからです。インターネットにおける広告業界が縮小すれば、インターネット自体の縮小に繋がると思います。

それから、ブログサービスも、最も収益が減る可能性があるインターネットサービスではないでしょうか。
現在は、「エロ注意」などとタグ付けされたブログエントリをよく見かけますが、こういうエントリは即規制の対象になるでしょう。エントリだけなら良いですが、ブログ自体規制の対象になる可能性もあります。
となると、ここに広告を出していたブログサービスの収益はフィルタリングされた分、減るわけです。

ヤフーやマイクロソフト楽天が今回声を上げた意義は大きいと思いますが、規制を受けそうなインターネットの広告業界やブログサービスも結束した方が良いのではないかと思います。

インターネットがダメになって行くとすれば、規制を受けると萎縮する事よりも、実質的に収益が減る事で萎縮していくのではないでしょうか。規制を恐れる萎縮よりも、それは確実な萎縮だと思います。


4.利害関係が一致するインターネット関係者は協力すべき。

今すぐに、インターネットに関わる方々は、このフィルタリングによって、どれだけの経済損失をこうむるかを試算すべきだと思います。
そして、それが重大だと判断するのであれば、結束すべきではないでしょうか。

フィルタリングの影響を一切受けないと考えるのであれば、静観してもいいかもしれません。確かに日本のインターネット全てが規制されるわけではありませんし、法案が通っても実際はそんなに影響がないのかもしれません。
逆に思っていたよりもひどい結果になるのかもしれません。それは誰にもわからないのかもしれません。

ただ、法案が通ってしまえば、それはそれで事が進んでしまいます。
今が正念場ではないでしょうか。
結束する必要があると判断するのは今だと思います。
現在可能な方法で、青少年を守る術もあると思います。



「フィルタリングで安心な携帯」というテレビCMを先日、初めて見ました。
そういう民間でできる努力をして行けば、消費者にも選択の自由が与えられ、徒に政府による規制を受ける事も無いと思います。
規制によって受ける経済損失に比べたら、CMとかで有権者への訴えるコストを惜しむべきでは無いと私は思うんですけども。


また、新しい規制を作って変な利権が発生して誰かが得をし、結果的にザルのようなフィルタリングで青少年は守られない。そういうのが最悪だなと思います。


インターネットには優秀な人が集まっていると私は思っているので、できればそういう人たちに知恵を絞ってもらって、頑張ってもらえたらなと思います。





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この記事へのコメント
ごろ太郎
5

おっしゃるとおり一番打撃を受けるのは広告業界かもしれませんね。
その様は見てみたい気がしますがw

afiliate
どおも〜ごろ太郎さま。

この法案が施行されると、どのくらいどのような打撃が出るのか全然想像がつかないというのが正直なところです。案外あんまり打撃ないのかもしれないし。広告業界や一部のネットサービスは痛手をこうむるのかもしれないし。

ただ、学校裏サイトが三万サイト以上あるとかいうタイムリーな話題も出ていますし、たぶん止めるのは難しそうですね。


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