二次著作でもやもやした話のあとがき
2008年08月18日13:21
前の記事(著作権の話で感じたもやもやを図にしてみた【追記】)に関して有村さんからはてブコメントを頂いてるんですが、なんと言うか、我ながら論点がかみあっていないというか、たぶん噛みあうのは難しいだろうなあ、と思いました。

前回のエントリの結論は、恥ずかしながら私自身で導いたのではなく、コメント欄で「しのさん」が出してくれたと思います。
しのさんのコメントは、今回の問題に対する答えが凝縮されていると思います。
取り立てて、付け足す事も無いし、私ごときが触れてはいけないもの(笑)のように思います。

このエントリを書こうと思ったのは、有村さんと意見を統合して抱き合って喜ぶのが目的ではないです。
かと言って反論というわけでも無いです。
前回のエントリと有村さんのはてブコメントを見て思った、前回の記事に関する編集後記みたいなものです。

有村さんと意見が噛みあわないのは、有村さんの若さゆえ、もしくは私の老いゆえかもしれません。
または、有村さんのアーティストたる豊かな感性と私の凡才との差だと思うので、無理にその差を埋めようとは思いません。

前置きが長くなりましたが、以下も取り留めの無い話です。
お暇な方だけご覧下さい。

<元エントリ>
ぼくの描いたこなかが絵がニコニコ動画に無断転載された話 − E.L.H. Electric Lover Hinagiku

<それに対する私のエントリ>
著作権の話で感じたもやもやを図にしてみた【追記】

<それに対するブクマコメント>
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://afiliate.livedoor.biz/archives/51097003.html
y_arim 「敬意」なんていう内心の問題を表現から外形的に読み取ろうとする考え方は危険。そんな実体のないものを二次創作の担保にしてはならない/一次だろうが二次だろうが、ただそれが面白く、創りたいからこそ創るものだ



有村さんの敏感さと鈍感さに驚く

今回の件に関して最初に触れておきたいのは、有村さんの敏感さです。

自分の絵が転載されているであろうことに思い至り、胸を切り開いて氷を詰め込まれたような思いがした。


この表現、単純に好きです。
敏感な方だなと思いました。その敏感さに驚きました。

たまにはてブ経由でブログを拝見する事もあり、その視点の鋭さには常々感心していました。


だけど、原作者に対しては鈍感だな、と思いました。

エントリを通じて、はてブコメントを通じて、有村さんから原作者に対して何も感情を読み取る事が出来なかった。

有村さんの敏感さを持ってすれば、容易に原作者の気持ちも感じ取る事ができると思うのですが、今はまだ有村さんの鋭敏な感覚は、その多くが自分と自分の興味にあるものにだけ向けられているのかもしれないと思いました。

それは有村さんの若さゆえなのかもしれません。アーティストとしての性、もしくは成長の過程なのかもしれません。

特に原作者に対する鈍感さを是正して欲しいとも思わないし、それを手にして何か得になるのかと言われても困りますので、別にそのままで一向に構いません。

有村さんのエントリに共通するのは、『鋭さ』だと思います。
刃物のように尖ってないと鋭いエントリは書けないのかもしれません。

優しさのようなものを手にしてしまう事で、有村さんの視点の鋭さ、エントリの切れ味が鈍るようなら、原作者に対する心配りなど、むしろマイナスとも言えるかもしれませんし。


ドラ○ンボール的に言えば、

『オラ、おめえがあんまり敏感なんでおっでれえたぞ!
かと言って原作者には何も感じねえんだな。ホントすげえな、おめえは。
ホントにオラぶったまげたぞ!』


という感じです。



リスペクトとはなんなのか。

リスペクトとは何なんでしょうねぇ。

私的には原作を汚さず、原作者に対して、自分の作品や作品に関するコメントの中でも敬意を払うことがリスペクトだと思うのですが。

「敬意」なんていう内心の問題を表現から外形的に読み取ろうとする考え方は危険。
そんな実体のないものを二次創作の担保にしてはならない。


有村さんのコメントは、確かに、そうかも。と思う反面、『作品を通して伝わってくるもの』というのは確かにあると思います。

私は有村さんの作品を見た時に、作品のファンであるというのは伝わってきましたが、原作者に対して気を遣っているということは作品をみても伝わってきませんでした
そして、一番伝わってきたのは、『心から楽しんで描いている、描きたいものを描いている』ということでした。

有村さんのはてブコメント(「一次だろうが二次だろうが、ただそれが面白く、創りたいからこそ創るものだ」)をみて、表現から外形的に読み取れるものは、むしろ、案外当たっているんじゃないかと思いました。


だけど、作品中に、必ずリスペクトを込めろ、と言いたいわけではありません。

作品の中でリスペクトを含める事が困難な場合、リスペクトを含める事で作品が死んでしまう場合、作品がクオリティが高すぎて黙っていてもリスペクトが伝わってくる場合などは作品中にリスペクトを含める必要は無いと思います。

ただ、作品を発表する時に添える事ができるコメントの中にでも、原作者へのねぎらいやリスペクトの言葉が入っていれば良いのではないかと思います。

一次だろうが二次だろうが、ただそれが面白く、創りたいからこそ創るものだ


だけでは、作品がいくら素晴らしくても、リスペクトが伝わりきれない場合もあるのではないでしょうか。


ドラ○ンボール的に言えば、

『いいか、作品に気を込めればリスペクトってわかるヤツにはわかるんだよ!
おめえはまだそれを感じ取れないだけなんだ。
でも心配いらねえぞ。気は誰にでもあるんだからな!』


という感じです。



リスペクトが伝わらないと何でまずいのか。

元々この話の発端は、pixivの有村さんの作品がニコニコ動画へ無断転載された事が一番の問題なのですが、その時点で転載した方のリスペクトが有村さんに伝わっていれば、有村さんのエントリはもっと違う形になっていたと思います。

事なかれ主義にしたいわけでは決して無いのですが、お互いがリスペクトしあって作品を作って行けば、無用なトラブルは避けられると思います。


私が有村さん自身にもリスペクトの感情を表明して欲しいと思ったのは、二次創作物は原作者もしくは版権を持つ会社などなどを避けて、二次創作者としての権利を行使する事が難しいと思ったからです。

もし万が一、有村さんが本当に権利を行使したいと考えたとき、リスペクトの感情を持ち合わせていない二次創作者に、権利行使を同意する原作者はいないと私は思います。


有村さん自身は何らかのリスペクトを三次創作者から求めていて、有村さんから原作者にはその表明が無い。あるのは、このコメントだけ。

一次だろうが二次だろうが、ただそれが面白く、創りたいからこそ創るものだ


有村さんがその言葉を発するならば、有村さんの作品を使った方からもそういう言葉がかえってくるでしょう。

転載だろうがありむー乙だろうが、ただそれが面白く、創りたいからこそ創るものだ



ドラ○ンボール的に言えば、

『いいか、フュージョンはお互いのリスペクトをぴったり同じにしねえと成功しねえ。
二次創作者のリスペクトが少なくても、三次創作者のリスペクトが少なくてもダメなんだ。
リスペクトをみんなが持つ事が、いいフュージョンを生むんだ。
わかったな、おめえら。』


という感じです。



最後に

ドラ○ンボール的に言うのに一生懸命になり、何を言いたいのか忘れてしまいました。

あと、ここまで書いていたらもう良いような気がしてきました。
言いたい事は言ったような気がします。
この件に関しては、これで終わります。

もう一度言いますが、有村さんに改心して欲しいとか生まれ変わって欲しいとかじゃ全然ないです。
出来れば今までのまま、鋭い視点のブログを書き続けて下さい。
そして、気が向いたら絵も。
私も読者の一人として、楽しみにしています。


そして、私も、著作権やリスペクトに気をつけつつ、たまに絵を描いたりしたいと思います。



clip!著作権 

この記事へのコメント
きど
4

前のエントリを含めて大変楽しく読ませていただきました。
「リスペクトの有無はわかる人にはわかる」というのは大いに同意です。

ひとつ気になったのは、afiliateさんの本文の表記が「ドラ○ンボール」となっていることだけです。
原作に対する愛が十分感じられる文章なのだから、堂々と書けばいいのに・・・と思いました、蛇足ながら。

afiliate
どおも〜きどさま。はじめまして。

楽しんでいただけてうれしいです。ありがとうございます♪

個人的な話ですが、私は、検索をする方に無駄足を踏ませるのが嫌なのです。「ドラ○ンボール」を伏字で書かないと、いくばくかの方が「ドラ○ンボール」で検索し、「ドラ○ンボール」の情報を目当てに当サイトにやって来られます。ですが、おそらく検索した方が目当てにした情報は当エントリには無いと思います。それは検索した方にとって無駄足ですし、私はそのような形でアクセスが増える事は本意ではありません。ですから、本意ではないアクセスが増えそうなキーワードは基本的に伏字にしています。

さて、問題は、そういう私の習慣でキーワードを伏字にする事で、きどさまのようにお感じになられる方がいらっしゃる事です。他にもはてブのコメントで同様のご指摘がありました。
図らずも、リスペクトを表明することの難しさを、自分自身で体現してしまいました(笑)。リスペクトリスペクトと言いまくっている私でさえこの体たらくですから、他の方に作品でそれを表現しろと言うのは酷かもしれませんね・・・。

なかなか難しいなぁと思いました。
考えるきっかけを下さってありがとうございます。


3

現状の著作権制度を前提とするならば、afiliateさんがおっしゃりたいことはわかるのです。
ただ、今後のことを考えたとき、リスペクトは常に必要とされるべきなのかと考えると、そうしてしまうのは勿体無いと思うのです。というのも、リスペクトを常に前提とするということは、作者の「気持ち」をあまりに重視しすぎてしまう恐れがあると思うからです。

afiliate
どおも〜餅さま。はじめまして。

なるほど、リスペクトを常に必要だとか考えちゃうとバランスが悪くなっていくのかもしれませんね。
現状はあまりにも作者の「気持ち」を考えてないような雰囲気の方にバランスがぶれているのかなと思います。良いバランスってどの辺なんでしょうね。

決め付けたり、強制したりすることなく、それでいて心地よくリスペクトしたりされたりするような環境になっていったらといいなと思います。何事も過ぎたるは及ばざるが如しなのかもしれません。ほどほどに、そうなって行けばいいなと思います。

コメントありがとうございました。